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静解析モジュール (F-MAG-ST) 適用例
磁場/磁界 有限要素法 周波数応答

三相誘導電動機渦電流解析事例

Team Workshop Problem 30 * より

三相誘導電動機のコイルに交流電流を与えた時に発生する渦電流分布とそれに伴う発熱分布を磁界解析ソフトウェアF-MAGによる周波数応答解析で求めました。
なお、 TeamはTesting Electromagnetic Analysis Method の略で、数値計算手法の妥当性 を検証するための公開問題です。

解析モデルの外観図は図1の通りです。

三相誘導電動機渦電流解析モデル

図1 解析モデル外観図

解析モデルの外形寸法は図2の通りです。

解析モデルの周期性を考慮して全体の1/2モデルとしました。
各コイルには、位相差を120度で周波数60Hzの電流を入力しました。

三相誘導電動機渦電流解析モデル

図2 解析モデル形状寸法図 (1/2モデル)

解析結果は図3~図4の通りです。
図3は磁束密度分布コンター図の実部で、図4は虚部です。
今回は周波数応答解析を行っていますので、実部は t = 0 (入力と同位相)の場合の分布、虚部は t = -T/4の分布を表しています。
どちらも鉄製のステータ部分に磁束が多く発生していることがわかります。

三相誘導電動機渦電流解析 磁束密度

図3 磁束密度コンタ図(実部)
三相誘導電動機渦電流解析 磁束密度

図4 磁束密度コンタ図(虚部)

図5は渦電流密度分布コンター図の実部で、図6は虚部です。
コイルに流れている電流密度もコンター色で表示されて紛らわしいので、ここではコイルを非表示化しました。
渦電流の場合、鉄製のステータ部分よりも、電気抵抗の小さいアルミニウム製のロータ部分に多く発生していることがわかります。

三相誘導電動機渦電流解析 渦電流密度

図5 渦電流密度コンタ図(実部)
三相誘導電動機渦電流解析 渦電流密度

図6 渦電流密度コンタ図(虚部)

最後に、図7は発熱密度分布コンター図です。

鉄製のステータ部分よりも、アルミニウム製のロータ部分の方がより多く発熱していることがわかります。

なお、発熱量 (W)は物性ごとに自動計算され、その結果が物性ごとに出力ファイルに書き出されます。

三相誘導電動機渦電流解析 発熱流密度

図7 発熱密度分布コンター図

この解析は磁界解析ソフトウェア F-MAG で行いました。F-MAG についてはこちらへ

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