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電界 有限要素法 静解析

同心球導体間の静電容量解析事例

2つの同つの同心球導体の表面に異なる電位を設定し、導体間の単位長あたりの静電容量を電界解析ソフトウェアF-VOLTによる評価解析で求めました。
今回解析対象としました2つの同心球導体の外観は図1、2の通りです。

同心球導体間の静電容量解析モデル

図1 2つの導体の外観図(1/2断面図)
  同心球導体間の静電容量解析モデル

図2 2つの導体の位置関係(単位:mm)

静電容量を求めるための理論式は以下のようになります。
上記図1で、導体1の中心から電位面までの距離をa (図2では10mm)、導体2の中心から電位面までの距離をb(図2では30mm)とすると、その電位面間の静電量を求める計算式は次のようになります。

同心球の静電容量

真空中の誘電率

軸対称形状になりますので、2次元軸対称メッシュモデルとしました。
電位設定条件として、下記図3のように、導体1の表面に電位1Vを、導体2の表面に0Vを設定しました

導体間の静電容量解析条件

図3 入力条件

解析結果、 F-VOLTでは、電荷総量(Q)が計算されます。

電荷総量Q : 1.6755×10-12(C)

Q = CV (V=1.0 (V)より

静電容量C : 1.6755 x 10-12(F) = 1.6755(pF)(F) = 50.638(pF)

また、上記理論式より、

静電容量(理論値) C : 1.6689x10-12(F) = 1.6689(pF)

となり、解析結果値と理論式による計算結果値との誤差は、約0.4%となりました。

その他、電位分布と電界分布は以下のようになりました。

同心球導体間の静電容量解析

図4 電位コンタ図(単位:V)
同心球導体間の静電容量解析

図5 電界コンタ図(単位:V/m)
同心球導体間の静電容量解析

図6 電界ベクトル分布(部分拡大図)(単位:V/m)

この評価解析は電界解析ソフトウェア F-VOLT で行いました。

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