(ヘルムホルツ・コイル内の中空磁性体球)
ヘルムホルツ・コイルとは、2つのコイルに大きさと向きの等しい電流を与えた際、コイル中心付近で一様な磁界が得られる場合に、そのコイルを称します。
ヘルムホルツコイルの中心に配置された中空磁性体球内部の磁界分布を磁界解析ソフトウェアF-MAGで評価解析しました。
ヘルムホルツ・コイルにより作られた一様な磁界中に、透磁率 μ = μs x μ0 の中空磁性体球を置いた際の磁界分布は図1の様になります。
図1 中空磁性体球の断面図
また、中空磁性体の中空部分の磁束密度は以下の数式で記述されます。
理論式
今回解析しました解析モデルの外観形状は図2の通りです。
図2 解析モデル外観
ヘルムホルツコイルから生じる磁界の対称性を考慮し、解析モデルは図3のように、2次元軸対称モデルとしました。
図3 解析モデル
解析結果は以下の通りです。
まず最初に、磁性体の物性を空気に変更し解析した結果が図4~5です。上向きの一様な磁界が生じていることがわかります。
図4 磁束密度分布コンター図 (磁性体球のない場合) |
図5 磁束密度ベクトル線図 (磁性体球のない場合) |
次に、中空磁性体球の部分の物性を元の値に戻して解析した結果が図6~7です。
磁性体が上向きの一様な磁界中で磁化され、さらに空間の磁束が磁性体に引力されて磁性体の中を通過している状態が確認できます。
図6 磁束密度分布コンター図 (磁性体球がある場合) |
図7 磁束密度ベクトル線図 (磁性体球がある場合) |
この評価解析は磁界解析ソフトウェア F-MAG で行いました。
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