電磁場の現象を解析するためにはマクスウェルの方程式を解く必要がありますが、マクスウェルの方程式は電場と磁場がお互いに影響し合いますので、磁場(電場)のみを解く事はできません。
しかし、低周波の場合にはマクスウェルの方程式を近似して磁場部分と電場部分に分離することができます。
では、どの程度の周波数まで低周波(磁場解析、電場解析に分離できる)と考えて良いのでしょうか。
場合にもよりますが、波長に対して解析対象が十分小さい場合には磁場解析、電場解析に分離して解析が可能です。
例えば、下図のような電線を考えた場合に磁場解析では線路内は一定の電流が流れていると考えて解析を行ないます。(電場解析でも同様です)
しかし、波長が線路の長さに対して短い場合にある時刻を取り出すと、線路内で電流密度は分布します。
※ 磁場解析、電場解析では線路内で一定として扱うため数分の1波長程度でも大きな誤差が生じるので電磁場解析を行なう必要がある。
低周波 | 解析対象に対して波長が十分大きい場合には磁場解析、電場解析を分離可能 |
高周波 | 解析対象に対して波長が小さい場合には電磁場解析 |