磁界・熱伝導連成解析(強連成)
交流電源に接続されたコイルの中に金属等の導体を置くと、コイルと導体は離れているにもかかわらず導体の表面に渦電流が発生し、そのジュール熱により発熱します。
この渦電流は、磁界が時間的に変動することにより発生しますが、磁界は導体の比透磁率の影響を受けます。この比透磁率が温度の影響を受ける(温度依存性)場合の解析をF-MAG-IHで行いました。
これまで比透磁率の温度依存性を考慮した強連成解析は手動でしかできませんでしたが、F-MAG-IHでは、このプロセスが自動化され、この強連成解析が簡単にできるようになりました。
渦電流解析では、金属(歯車)の比透磁率の温度依存性を右図のように設定し、コイルには2000[A]/100[kHz]の電流を印加しました。
熱伝導解析では、渦電流解析により計算された発熱密度を荷重とし、0.25秒間隔で5秒間、20ステップの計算を行い、温度の時間的な変化を求めました。
解析結果以下の通りです。
図1. 磁束密度分布[T] 実部 |
図2. 磁束密度分布[T] 虚部 |
図3. 発熱密度分布[W/m3] 温度依存性あり(強連成) |
図4. 発熱密度分布[W/m3] 温度依存性なし(弱連成)*1 |
*1 最初に計算された発熱密度が最終ステップまで使用されます。 |
図5. 発熱量[W]の時間変化
* 1 : 1ステップ目のみ発熱を計算
* 2 : 温度による比透磁率の変化が生じたときだけ発熱を計算しなおしています。
すべてのステップにおいて発熱を計算しているわけではありません。
図6. 温度分布[℃] 温度依存性あり(強連成 |
図7. 温度分布[℃] 温度依存性なし(弱連成) |
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