磁気シールド効果解析事例
MRI装置が設置された部屋に磁性材料でシールドを施した場合に、その材質厚さに対する漏れ磁束量を解析しました。
MRI医療装置、電源変圧器などからは漏洩磁束が発生します。
したがって、これらの装置の近くに、磁界に敏感な精密測定装置などが設置された場合、この漏洩磁束をシールド材で遮断する必要が出てきます。
このシールド効果は一般的には磁束密度線図で表しますが、今回は、外側に漏れる磁束量を計算することにより、効果を評価してみました。 MRI装置が設置された部屋の壁、天井、床に磁性材料でシールを施した場合シールド材の種類、厚さにより、外側に漏れる磁束量がどのように変化するか、磁界解析ソフトウェアF-MAGで評価解析を行ないました。
解析モデルの外観形状は、右図の通りです。
1/2モデルで解析する都合上、 MRI装置は中央に設置しました。
モデル外観図
今回シールド材として、珪素鋼板とアモルファス鋼板を採用し、解析しました。
以下のような厚さで解析を行いました(単位:mm)。
磁束の計算位置は下図の通りです。
磁束に垂直な計算面を定義できるように1/2モデルで解析しました。
解析結果は下図の通りです。
アモルファス鋼板は透磁率が珪素鋼板よりもはるかに大きいため、厚さ0.5mmで95%近くの磁束をシールドできますが、珪素鋼板では、目的に応じた厚さが必要なことがわかります。
シールド効果
この評価解析は磁界解析ソフトウェア F-MAG で行いました。
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