過電流遮断器内の磁界解析事例
過電流遮断器内の磁束密度分布
電磁式過電流遮断器は電気回路に過電流が流れると電流を自動的に速やかに遮断する装置です。
この過電流遮断器内のコイルの電流値を増加させた時に、プランジャーなど内部の磁束密度分布がどのように変化するか解析しました。
プランジャー近傍断面の磁束密度分布から、可動プランジャーの凸部が磁気飽和に達すると、その周りの磁束密度が増加することがわかります。
解析テーマ : 過電流遮断器内の磁束密度分布の評価解析 (静解析)
解析内容 : 過電流遮断器内のコイルの電流値を増加させると、過電流遮断器断面内の磁束密度分布が変化します。
どのように変化するか評価解析を行ないました。
解析ツール : 磁界解析ソフトウェア F-MAG
解析モデル : 過電流遮断器全体および各部品のメッシュモデルは下図の通りです。
物性値
今回の解析モデルでは、以下のような物性値を設定しました。
*導電部およびコイル(銅材) ; 比透磁率:1.0
*ヨークおよび可動・固定プランジャー(鉄材) ; 非線形磁化特性
・ 下図のような[SPHC]のBH特性を設定しました。
* 空気:比透磁率 ; 1.0
コイルの電流値
コイルに流れる直流電流値は下図のように4段階とし、それぞれの磁束密度分布を比較しました。
磁束密度分布コンター図 (プランジャー近傍断面図)
磁束密度分布ベクトル線図 (ベクトル線長さ調整機能:[ON ) )
磁束密度分布ベクトル線図 (ベクトル線長さ調整機能:[OFF] )
プランジャー近傍断面の磁束密度分布から、可動プランジャーの凸部が磁気飽和に達すると、その周りの磁束密度が増加することがわかります。
この評価解析は磁界解析ソフトウェア F-MAG で行いました。
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