1. Home>
  2. CAEソリューション>
  3. 熱流体/輻射熱解析ソフトウェア Femap/Thermal>
  4. 電子筐体の冷却

電子筐体の冷却

モデル化

下図に示したような電子筐体の中のボードから発熱を考えた場合の解析を行います。
筐体側面には吸気口、排気口がそれぞれ図の位置に設置してあります。排気口は、流速0.5で空気を排出し、冷却ファンとして機能させます。ボードからは全体で 15W の発熱があります。
この場合 の空気の流れ解析と温度解析を行います。

  • 吸気口:平面コーティング要素でモデル化
  • 排気口:平面コーティング要素でモデル化
  • ボード:プレート要素でモデル化
  • 空気:ソリッドメッシュで生成
  • 空気の物性値:(マテリアルタイプ:流体)
  • 熱伝導率 :0.02624 質量密度 :1.1774 定圧比熱 1005.7 絶対粘度 :1.8462e-5
  • プラントル数 :0.708 ガス定数 287
  • ボードの物性値:(マテリアルタイプ:等方性)
  • 熱伝導率 :17.7 発熱 :15W 表面粗さ 表面 0.002m 裏面 0.0005m

下図にメッシュ図を示します。

0

解析結果

熱流体解析の結果から得られた流速ベクトル図を下図に示します。

熱流体解析の結果から得られた流体の温度コンター図を下図に示します。

熱流体解析の結果から得られたボードの温度コンター図を下図に示します。

ここで排気口の排出流速を 1.0 にした場合の解析結果を示します。

まとめ

Femap/Thermal、Femap/Flow を組み合わせて電子筐体の冷却を熱流体解析でシミュレートしました。
解析の結果より、排気口の流速が 0.5 の場合には、ボードの最高温度が 77.88 ℃となりました。
また、排気口の流速が1.0の場合には、ボードの最高温度が61.89℃となります。
このように境界条件の値を即座に変えることができ、設計検討を行う際に非常に有効な解析をすることができます。
Femap/Thermal と Femap/Flow の 2 つの解析プログラムを組み合わせて使うことでニーズに合わせた熱流体解析を行うことができ、実行できる解析の幅が格段に広がります。

※各商標または商品名はそれぞれの所有権保持者の商標または登録商標です。