前回、外場を導入することによりメッシュの整合性を緩和できることを述べました。
前回の例では、外場(コイル)と鉄心(空気を含む)のメッシュは比較的近い位置に配置されていましたが、外場とその他の解析対象を離して配置することも可能です。
外場の遠方に空気のメッシュを配置しますと、遠方の磁場を計算することも可能となります。
もちろん、通常の有限要素法でも解析できますが、その場合、ソースと測定点の間のメッシュが必要であること、および境界条件を考慮することが必要となります。
測定点が遠い場合は、有限要素法のメッシュ数はかなり増加することが予想されますが、外場を使用しますと、必要なメッシュは外場と測定点のみになり、メッシュ数の低減に貢献できます。
具体的に、外場機能を使って磁石の遠方磁場を計算してみます。
前回はコイルを外場としましたが、今回は外場を磁石にしました。(図1)
<図1> 磁石
その外場を囲むように空気メッシュを用意します。(図2)
<図2> 鉄心のメッシュ図
外場と測定点を重ねて読込みますと、図3のようになります。
測定点の中心に磁石が配置されています。
<図3> 外場と測定点
計算結果を図4に示します。
<図4> 磁束密度
今回は、外場機能を使用して遠方の磁場を計算しました。
磁石と測定点の間のメッシュを作成することな<、解析されています。