モーターやアクチュエータなど運動を伴う解析の手法はいくつかありますが、可動側と固定側のメッシュの整合が問題となります。
外場機能を使用すると、メッシュの整合性を緩和できることから、運動の取り扱いが容易になります。
従来の手法ではコイルと導体のパイプを含んだ一つのメッシュモデルを作成しなければなりませんが、この外場機能を組合せれば、コイルのモデルとパイプのモデルを別々に作成し解析することができます。
今回はパイプの上に配置されたコイルの移動を考慮した渦電流分布の解析をご紹介します
<図1> 解析対象
<図2> メッシュ図 全体
図1に解析対象が図示されています。
パイプの上に配置された円形コイルに10kHzの電流を流します。パイプは導体としていますので、渦電流が流れることになります。
外場機能を使用するとメッシュの整合を緩和できることから、容易に解析できます
外場コイルに速度を与え、実際に計算してみました。
<図3> 解析結果 電流密度 コイル並進運動 (コイルは非表示)
<図4>
図4は、個々の計算結果をアニメーションにして図示してみました。
5回にわたり外場を使用することにより、メッシュ作成の手間の軽減、遠方場の計算、運動の取り扱いが可能になることをご紹介致しました。