マグネットクランプの磁界解析事例
磁石周囲の磁束密度分布事例
解析テーマ : 磁界分布評価解析 (静解析)
解析内容 : マグネットクランプと周囲の磁束密度分布
解析ツール : 磁界解析ソフトウェア F-MAG
解析モデル : マグネットクランプは、下図のように、ワークを押さえる治具です。
クランプは6セットのマグネットと鉄心、プレートで構成されています。
マグネット部分は、アルニコ磁石とネオジウム磁石から成ります。
アルニコ磁石は上側N極/下側S極で垂直方向に磁化されています。
ネオジウム磁石は内側がN極/外側S極で径方向に磁化されています。
ポイント: アルニコ磁石は垂直方向に磁化されていますので、磁化の設定は容易です。
しかし、ネオジウム磁石は径方向に磁化されていますので、磁化の設定方法に工夫が必要です。
対策: 6セットのマグネット、鉄心、プレートを都度原点に移動し、磁化を設定します (6回)。
手動で行うと操作が煩雑になるので、FemapのMACRO機能を利用して操作の自動化を図りました。
ソリッドモデル外観
ソリッドモデル断面図
ソリッドモデル外観 (プレート除く)
ソリッドモデル断面図 (磁石のみ)
メッシュモデル外観 (1/4モデル)
磁界の対称性を考慮し、[1/4モデル]としました
物性
荷重
磁石の磁化は残留磁束密度(Br)を基に以下の値を設定しました
N38: Br/μ0 = 9.98 x 105 (A/m)
LNG52: Br/μ0 = 1.05 x 106 (A/m)
解析結果:磁束密度分布コンター図
解析結果:磁束密度ベクトル線図
ベクトル線の長さは磁束密度値に比例させていませんので、[零]に近い値でも同じ長さになります。
あくまで方向を確認するための方法です。表示色と磁束密度値との関係はコンター図と同じです。
解析結果:磁束密度分布グラフ (グラフ化位置/範囲)
解析結果:磁束密度分布グラフ
この評価解析は磁界解析ソフトウェア F-MAG で行いました。
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